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原題 Killers of the Flower Moon: An American Crime and the Birth of the FBI
著者 David Grann
分野 歴史/ルポ
出版社 Doubleday
出版日 2017/4/18
本文 1920年代のアメリカで、300人を超えるネイティブアメリカンが次々に殺されるという猟奇事件が起こった。しかも、そのほとんどが起訴されることさえなかったという。

舞台はオクラホマ州。ある石油会社が、ネイティブアメリカンの一部族、オーセージ族の居留地で油田の採掘に成功する。オーセージ族は土地の所有権に加え、その鉱業権まで所有していたため、石油会社からロイヤルティを得ることができ、20年代を迎える頃には国内で最も裕福な部族になっていた。

そんなある日、オーセージ族の女性が1人失踪。この事件をきっかけに、部族の人々が次々に殺され始める。真相を突き止めようとすれば銃で撃たれ、首を絞められ、電車から突き落とされ、やはり命を落としていく。困り果てた部族の長老は藁にもすがる思いで、新たに作られた捜査局(これがのちにFBIとなる)に事件の解決を依頼するのだった。

読み始めたら止まらない、スリリングなミステリー小説のようなルポルタージュ。映画化の話も進んでいる。