出版翻訳(和訳)では、海外で出版された書籍や雑誌が翻訳対象になります。いちばんの特徴は、上訳であれば、自分の作品として訳書が残ることでしょう。表紙に自分の名前が書かれた本が書店に並ぶことも、夢ではありません。また、自分が読みたいと思うようなコンテンツ、他の人にも読んでほしいと思えるようなコンテンツを訳せるのも魅力の一つです。原著者の想いや創作世界が、日本の読者にどのように伝わるかは、翻訳者の力量と感性によるところが大きいのです。あなたも、「本」を訳してみませんか?
翻訳対象となる書籍のジャンルは、多岐にわたります。
文芸作品のみならず、ビジネス書や自己啓発書をはじめとした実用書もありますし、ファッションや音楽といった趣味にかかわるもの、専門書や児童書もあります。
すべての書籍が必ずこれらのステップを踏むわけではありませんが、多くの翻訳書は下記のように作られます。
原書探し
出版翻訳は、「日本で出版すべき一冊」を探すところから始まります。編集者はおもに、著作権エージェントとブックフェアのふたつから情報を集めています。トランネットも、年に数回、海外のブックフェアに参加し、各国で出版された書籍の情報を集めて、編集者に紹介しています。
*出版社への企画紹介のために、ご希望者に「概要」の作成をお願いしています。
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リーディング
集めた情報の中で、興味のある書籍を見つけると、編集者は翻訳者に「リーディング」を依頼します。リーディングとは、書籍を読んで、その内容を日本語で要約したレジュメ(シノプシス)を作成することです。リーディングは、編集者が書籍の内容を吟味し、翻訳出版するかどうかを検討するうえで、重要な資料となります。
*リーダーとして登録されている会員様にリーディングをお願いしています。
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出版社内での編集会議
リーディングレジュメや、その他の資料をもとに、出版社の編集者や営業担当者がこのタイトルを翻訳出版するかどうかを検討します。
版権取得
出版社内で「翻訳出版する」という決定が下されると、著作権エージェントを通して、日本の出版社と原書の権利者とが契約を結びます。
翻訳作業
権利者との契約が締結すると、翻訳作業がスタートします。翻訳期間は、分量や内容によってまちまちですが、3~4カ月くらいのものが多いです。出版翻訳では、1日1000wordsペースでコンスタントに訳し続けられる力が必要でしょう。
トランネットでは、オーディションやJob Shopを開催して、翻訳者を探します。
また、会員様のオーディション、Job Shopへの応募履歴やご登録の情報を参考に、翻訳をお願いすることもあります。
編集・校正作業
翻訳原稿を編集者に納品すると、編集・校正作業が始まります。特に実用書の場合、不要な部分をカットしたり、全体の分量を調整したりと、かなり加工されることもあります。ゲラ校正を含め、この段階で、編集者から翻訳者へ相談や確認があることもあります。
印刷
全ての確認が終了し、校了を迎えると、印刷が始まります。