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原題 Mythical Beasts: An Anthology of Verse and Prose
著者 Steve Dobell
分野 美術/詩画集
出版社 Lorenz Books
出版日 2014/2/26
ISBN 978-0754829065
本文 ユニコーン、ドラゴン、ケンタウロス、ペガサスなど、神話や伝説に登場する獣は、人間の想像と迷信の産物だ。これらの生物は、恐怖、愛、怒り、欲望といった人間の感情と特性の原型であり、象徴となっている。

無敵の力をもち、周囲から隔絶されたミノタウロス、永遠に続く再生により、その種の唯一の存在になる運命に追い込まれたフェニックスなど、神話の獣は生命、孤独、拒絶、暴力、追放の恐怖を表している。一方で、威厳をたたえるペガサス、いたずら好きなサテュロス、中世の乙女に癒されるユニコーン、波間に踊る人魚などは、神秘的な雰囲気、美しさ、面白みを象徴する生物だ。

本書は、ルーベンス、ボッティチェリ、カラヴァッジョ、デューラー、ドレ、バーン=ジョーンズなどの名画を、ウェルギリウス、オウィディウス、ヘロドトス、トーマス・ブラウン、ナサニエル・ホーソーン、ウィリアム・モリス、ルイス・キャロルといった著名な作家、詩人、文学者、歴史家の作品や文章で彩ることで、架空の生物の芸術、文学、民話の歴史における役割と、人間の精神世界を形成するうえでの重要性を讃えている。