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原題 Celluloid Ceiling: Women Film Directors Breaking Through
著者 Gabrielle Kelly、Cheryl Robson(編集)
分野 映画/女性
出版社 Supernova Books
出版日 2014年4月14日
ISBN 978-0956632906
本文 「映画フィルム」を意味する「celluloid film」と、女性の出世を妨げる「ガラスの天井(glass ceiling)」からタイトルがつけられているとおり、本書は、世界中の女性映画監督の歴史、現状、未来への展望をまとめたものだ。

10名以上の著者が、各大陸で活躍する女性映画監督についてのレポートを執筆している。国や文化、社会情勢の違いにより、それぞれに直面している問題は異なるが、女性監督ならではの、共通の困難も存在する。日本のページでは、蜷川実花、河瀬直美をはじめとする女性映画監督および日本映画の歴史と現状が紹介されている。レポートする著者が日本人ではないため、日本映画が世界でどう捉えられているのかを理解することができるという意味でも興味深い。

「女性映画監督」という切り口で世界を見渡した書籍は、他にない。女性学の書としても稀有な仕上がり。