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原題 The Twelve
著者 William Gladstone
ページ数 288ページ
分野 フィクション/ミステリーアドベンチャー
出版社 William Gladstone
出版日 2009/9/8
ISBN 978-1593155568
本文 主人公マックスは、15歳のときに交通事故により瀕死状態となり、幽体離脱を経験。そのとき、12人の名前を目にしたのだが、それが、マヤ文明の古代暦に記された、世界の終結と再生の秘密を探る旅の始まりだった。

成人し、世界中を旅するマックスは、メキシコ、エルサレム、アテネ、インド、日本など思いもかけない時と場所で1人、または1人と、12人の人物と出会い始める。そして徐々に、世界の終わりと言われる2012年12月21日に、自分たちに託された、運命と役割を知ることになる。

世界各地の古代の営みを探る旅を通し、数千年というスケールの大きな時間の周期が明らかになる。現在の地球に起こる混乱と飽和が直面すべき、浄化と蘇生を問う作品といえるだろう。

特に前半は、その後の展開のカギとなる、マックスの成長過程で起こるさまざまなエピソードが生き生きと描かれており、ストーリーに引き込まれる。また、両親の愛に包まれた少年時代、イェール大学で学ぶ優秀な青年が経験する挫折、ビジネスマンとして成功するまでの紆余曲折、そして老年期を迎えるマックスの人生は、それぞれの時代の社会的背景を巧みに織り交ぜて語られており、興味深い。ストーリーの随所に古代インドやマヤ文明の秘密と絡められた、ニュー・エイジ的な超常現象や精神世界、哲学をモチーフにしたエピソードも語られている。