原題 | Power of Paradox: Harness the Energy of Competing Ideas to Uncover Radically Innovative Solutions |
---|---|
著者 | Deborah Schroeder-Saulnier |
分野 | ビジネス/経営/心理学 |
出版社 | Career Press |
出版日 | 2014/3/24 |
ISBN | 978-1601633132 |
本文 | 「あなたの会社はグローバルに拡大することを目指しますか? それとも地域における機会を更に発掘しますか?」「飛躍的な成長を遂げるためにリスクを取りますか? それとも現在の安定した状態を維持しますか?」継続するか、変化するか。保守的に構えるか、革新的に進むか。企業あるいは組織の中で、我々は明らかなパラドックスを抱える状況にしばしば直面する。 ビジネスの場面では、ひとたび正しい答えが見つかると、内在する葛藤状態は解決すべき由々しき問題であると捉えられる。しかし、我々が物事に対してひとつの方向、つまりAかBかというようなeither/or(どちらか一方)思考に囚われていると、事態の一部しか見ないことになる。最も力強く、革新的な問題解決法というのは、いずれか一方という意志決定ではなく、ふたつの対照的な選択肢を同時に追求するboth/and(どちらも両方)思考によって得られると著者は主張する。 経営コンサルティング企業のCEOである著者は、ウェルズ・ファーゴ、ダンキン・ドーナツ、ボーイングといった企業が優位な競争力を獲得してきた実例を示しながら、この「二極性思考」を用いて読者が常態化している困難な状況に自信を持って対峙できるよう手助けする。革新的なマネジメント思考を求める経営者層はもちろんのこと、企業のみならずあらゆる組織の中で、方向性や優先順位をめぐってグループがバラバラになっていると感じている管理者や責任者などに強くお薦めできる一冊である。 |