原題 | All Things Strings: An Illustrated Dictionary |
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著者 | Jo Nardolillo |
分野 | 音楽 |
出版社 | Rowman & Littlefield Publishers |
出版日 | 2014/3/14 |
ISBN | 978-0810884434 |
本文 | 弦楽奏者は楽器に関する大量の用語に当惑させられることも多いという。弦楽器演奏とは生きた芸術形式であり、弓のテクニックや運指法などの混み入ったコンセプトを伝えるための言葉は、師から教え子たちに直接伝えられながら広範囲に進化を遂げたため、複雑かつ曖昧で、時には矛盾していたりもするからである。こうした単語はフランス語、イタリア語、あるいはドイツ語を起源とするが、通常の音楽辞典にはほとんど載っていない。更に、クラシックとは大きく異なるフィドル、ブルーグラス、ジャズなどのジャンルでも、特定の用語が生まれているが、定義についてはこれまでほとんど文章化されていない。 本書は、こうした現状を踏まえ、現代の弦楽器で用いられている専門用語を網羅した唯一の辞書である。バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスに関連するすべての用語を、ジャズ、ブルーグラスなども含めた全ジャンル、プレイスタイルを含めて定義し、わかりやすいイラストと共にひとつずつ解説している。掲載内容は、指の移動や指板上でのマッピング技術、弓の動き、弓のさまざまな持ち方の説明、弦の種類、楽器の構造と修理、付属品、装飾品、オーケストラで使われる用語やオーケストラ演奏での決まり事、また、有名な弦楽器職人、指導者、伝説的な演奏者たちの情報まで実に多岐にわたる。 一冊で弦楽器を理解し、必要な専門用語を参照することができる本書は、どのような弦楽奏者のニーズにも応えられ、演奏者、指導者、あらゆるレベルの生徒に欠かせないツールになるだろう。また、弦楽器演奏の複雑さをより良く理解したいと望むオーケストラの指揮者や作曲者にとっても非常に有益である。 |