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原題 The Corporation: Russia and the KGB in the Age of President Putin
著者 Yuri Felshtinsky
ページ数 537ページ
分野 政治/ノンフィクション
出版社 Encounter Books
出版日 2008/12/1
ISBN 1594032467
本文 2006年、アンナ・ポリトコフスカヤ。2007年、アレクサンドル・リトビネンコ。プーチン政権を批判した人物が、次々に殺害された。

2008年5月に大統領の職からは退いたものの、今も首相として大きな影響力を持ち続けているウラジーミル・プーチン。彼はKGB、そしてFSB(ロシア連邦保安庁。ロシアの治安機関。?A国家保安委員会(KGB)の後継機関として生まれた)の出身である。プーチンは大統領に選出されると、中央集権化を進めるとともに、政府の主要ポストをFSB出身者で固めた。今のロシアは、FSBによって統治されていると言っても過言ではない。政治、経済など、ありとあらゆる分野が、FSBによって支配されているのだ。プーチンが大統領職に就いた2000年以降、FSBが力を増すとともに、ロシア国民の自由は奪われてきた。メディアに対する規制は厳しくなる一方。政権に批判的な人物は失脚を余儀なくされ、ときには不審な死を遂げている。

ウラジーミル・プーチンとは何者なのか、そして筆者が“殺人集団”と呼ぶFSBとはどのような機関で、これまでに何をしてきたのか。プーチン政権が秘かに行ってきた悪事の数々を迄Iする、衝撃の一冊。