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原題 Nature's Fortune: How Business and Society Thrive by Investing in Nature
著者 Mark R. Tercek, Jonathan S. Adams
分野 ビジネス/エコロジー
出版社 Basic Books
出版日 2013/4/9
ISBN 978-0465031818
本文 環境保護主義者は実業家を無責任だと思い、実業家は環境保護主義者を非現実的で世間知らずだと考える。本書では、環境保護団体のCEOで過去にはゴールドマンサックスでマネージングディレクターを務めたMark R. Tercekと、保全生物学者兼サイエンスライターのJonathan S. Adamsが、両者が協調する具体的な道を示し、自然は人類の幸福の基盤であると同時に、企業や政府にとって賢明な商業投資となると提唱する。

水の使用法や消費量、水産資源の乱獲防止、礁の回復、気候変動や都市の保全、人口増加など、環境のニーズや課題に関する幅広い領域を網羅しつつ、この分野に投資して環境保護の実績と世界的ブランドという理想的な組み合わせを実現している企業を紹介。将来の繁栄を考えれば、環境保護はテクノロジーや事業革新と同じくらい重要だと主張し、事業リーダーが自然を定量化できる資産と考え、財務の観点から説明できるようになれば、自然の価値を事業計画に組み込めるようになると説く。

ビジネス界での経験を持ち、今は環境団体の側にある著者が、資産、リスク、革新といったビジネス用語を使って自然への取り組みについて語ることによって、説得力のある内容になっている。