原題 | The Village Against the World |
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著者 | Dan Hancox |
分野 | 政治 |
出版社 | Verso |
出版日 | 2013/10/8 |
ISBN | 978-1781681305 |
本文 | スペイン南部のセビリアから100キロの位置に、マリナレダという小さな村がある。ユートピアを創るために、35年間絶え間ない苦闘を続けている村である。イギリス人作家のDan Hancoxは、この特異なコミュニティに引きつけられてスペインにやってきた。本書は、マリナレダの村人たちの物語を紹介するものである。 彼らは裕福な特権階級から土地を取り上げ、1980年代からそこをコミュニズム的な生活の仕方の基盤とした。今日、マリナレダには共同所有の農場や加工工場があり、希望する村人には仕事を提供している。家賃は月15ユーロ。スポーツ・スタジアムの外壁にはチェ・ゲバラの巨大な壁画が描かれている。月に一度、住民全員が村中の清掃を行うRed Sundayがある。 この革命を先導するのは、村長のJuan Manuel Sanchez Gordillo。彼はアンダルシアの失業者のためにスーパーマーケットを襲撃した事件により、スペイン全土でその名を知られた人物である。スペインの経済状況は絶望的なものといわれているが、マリナレダにもその波は及んでいる。マリナレダはユートピアという崇高なビジョンを持ち続けることができるのか? Sanchez Gordilloの夢は村を超えて世界に広がってゆくのだろうか? |