原題 | 450엔의행복,도쿄 목욕탕 탐방기(450円の幸福、東京銭湯探訪記) |
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著者 | 황보은(黃寶恩/ファン・ボウン) |
分野 | 紀行文 |
出版社 | 달(タル) |
出版日 | 2012/5/25 |
ISBN | 978-8993928471 |
本文 | 公衆入浴は日本独自の文化だと思われがちだが、韓国にもチムジルバンという公衆入浴施設があり、庶民の憩いの場となっている。本書は、日本の銭湯に興味を持った韓国人女性作家が都内の昔ながらの銭湯を巡り、それら銭湯の紹介をするとともに、日本と韓国の公衆浴場文化を比較する紀行文である。 雑誌で偶然見かけた黄色いケロリン桶がきっかけで銭湯に興味を持った著者は、1カ月かけて都内28カ所の銭湯を訪れて入浴し、銭湯の主人や利用客との交流を楽しむ。さらに、銭湯で見るもの、聞くものすべてに新鮮な視線を向ける著者は、ラムネや木の桶、古い体重計、手動式あんま機などにも興味を抱き、ラムネ工場などの施設も訪ねてインタビューを行う。それらの経験をもとに、日韓における入浴文化、公衆浴場の構造や利用方法の違いを、それぞれの銭湯の紹介とともに語っていく。 また、廃業していく銭湯が多い中、さまざまな趣向をこらして営業を続けている銭湯のイベントや、銭湯雑誌『1010』なども紹介されている。 本書は、125㎜×175㎜と小さく、取り上げられた銭湯の住所や地図も掲載されているので、銭湯巡りをするのに携帯しやすく、便利な作り。著者が撮影した銭湯の主人の写真、外観や浴室、背景画等々、多数の写真も掲載されていて、見ているだけでも楽しい。 |