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原題 The Devouring Dragon: How China's Rise Threatens Our Natural World
著者 Craig Simons
分野 環境
出版社 St. Martin's Press
出版日 2013/3/12
ISBN 978-0312581763
本文 中国は年間の経済成長率約10%というすさまじい勢いで変化を遂げている。そして、ここ数年で、絶滅に瀕している野生動物を買いあさる世界最大のマーケット、熱帯で産出される木材の世界最大の輸入国、温室効果ガスの世界最大の排出国になった。この変化は、世界中に大きな影響を与えている。ブラジルでは農民が森林を伐採して大豆を植え、インドでは中国の需要に応えるべく密猟者がトラやゾウを殺している。また、ジェット気流に運ばれて太平洋を越え、中国からはるばるやってきた水銀がアメリカの環境を汚染している。

10年以上にわたりアジアに住み、各界関係者や科学的な調査を取材しつづけている著者が、21世紀の中国が世界に与える最大の影響は、雇用、企業の利益、国際政治に関するものではなく、地球環境に対するものだと主張する。そして、早急に問題を解決する必要性を指摘しつつ、外交政策の三大優先事項に中国を挙げるオバマ政権には、中国と協力して地球に持続可能な未来をもたらすことが可能であるという希望も示している。