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原題 Can I Just Ask?: The 250+ Curious Questions that Off-Duty Doctors Are Most Often Asked
著者 Christian Jessen
分野 健康/医学
出版社 Hay House UK
出版日 2010/11/1
ISBN 978-1848502468
本文 医者には休暇がない、と著者は言う。それは路上や飛行機の中でいつ何時、病人が出る場面に居合わせるかもしれないという意味ではなく、日常的に誰もが「ちょっと聞きたいんだけど……」と問いかけてくるからだ。テレビ番組でも有名な著者だけに、ディナーパーティなどで皆にお酒が回ってきた頃には最悪、取るに足らないことだが知りたい、迷信かもしれないが気になる、かかりつけの医師には恥ずかしくて聞けない、そんな質問があちこちから山のように浴びせられる。それならいっそ本にしてしまおうということで生まれたのが本書だ。

本書で著者が答えるのは、「口臭がひどいのですが……」「歯が悪いと心臓病になるリスクが高い?」「耳たぶのしわは冠状動脈性心臓疾患の兆候?」「毛を剃ると濃くなるの?」といった一般的な質問から、「ピルを止めたら妊娠していないのに母乳が……」「レズビアンでバージンですが、子宮ガンの検査をしたほうがいいですか?」「自転車に乗りすぎるとペニスが縮む?」「公衆トイレで周りに人がいると用が足せないのですが……」など女性や男性のデリケートな部分に特有のお悩み、「最中に尿意をもよおしてしまうのですが……」などセックスにまつわる人には聞けない相談事、「8時以降に食べると太るって本当?」「アルミのお鍋はアルツハイマーの原因になる?」といったダイエットや食事で気になること、「ガムを飲み込むと7年間は体内に残るって本当?」というような迷信まがいの質問まで、実にバラエティに富んでいる。

著者は、たとえ科学的根拠がない質問でも単に迷信として片付けることなく、何に注意したほうがいいのか、どういう場合にはきちんと医療機関に行くべきかなど、医者としての細やかな情報提供を行うことも忘れていない。

全編、質問と回答という形式だが、随所に設けられている豆知識のコーナーや、各章にはさまれている「トップ10コーナー」も、トピック選択が上手で興味深く、新たな知識習得の機会にもなっている。

時間をかけて頭から読むもよし、気になったときに拾い読みをするのもよし、年齢性別を問わず万人が楽しめる1冊。