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原題 Ask Me if I’m Happy: It’s a Question of your Happiness
著者 Nicholas Gaitan
分野 ポジティブ心理学
出版社 Happy Box Edition
出版日 2008
ISBN 978-2981074300
本文 本書は、10のリストを実行すれば幸せが手に入れられるというような、よくあるセルフヘルプ本ではない。安易な解決法も載っていなければ、月並みな幸せの公式もない。著者はこう問う。

「なぜ自分の幸福の答えを他人に教えてもらうのだろう?」

本書の目的は、読者一人一人が自分自身の幸せについてより深く、はっきりと理解して、それぞれの答えを見つけることにある。自分で見つけた答えは、いわゆる専門家と呼ばれる人の答えよりむしろ永続的で、信頼できるものだ。

第1部では、幸福の6つの極めて重大な側面―――お金、人間関係、仕事、宗教、ライフサイクル、自分だけの幸せな瞬間を集めた「ハッピーボックス」について検討する。また、「幸せ」の意味を探り、「幸せ」が誤って使われている例をあげ、人生の満足度を表す統計の誤解を解く。

第2部ではアルバート・アインシュタイン、ウォルト・ディズニー、キャサリン・ヘップバーン、ダライ・ラマ、ジョン・キーツという5人の傑出した人物の人生を掘り下げ、彼らを幸せにしたことと悲しませたことを考える。彼らの言葉や行いをたどることにより、著者は幸せについての新しい扉を開ける。

老若男女すべての人にお勧めの一冊。実際、9歳の女の子が昼休みに読むために本書を毎日学校に持っていったり、86歳の「新郎」が89歳の「新妻」にプレゼントしたこともあるそうだ。