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原題 The Secret Lives of Hoarders: True Stories of Tackling Extreme Clutter
著者 Matt Paxton
分野 心理学/メンタルヘルス
出版社 Perigee Trade
出版日 2011/3
ISBN 978-0399536656
本文 家の内や外が物であふれる中、何食わぬ顔で生活する人々。普通の生活を送る人であれば、その心理は到底理解できないと感じるかもしれないが、実はこれは誰にでも起こり得ることなのだ。

人が物を過剰に溜めこむのは、性格だけによるのではなく、精神的な病、また深いトラウマなども引き金となる。本書では、アメリカの人気テレビ番組『Hoarders(物を溜めこむ人々)』に出演するパクストン氏が、「ごみ屋敷」の裏に隠された数々の人生ドラマを明かしていく。

著者いわく、家の汚さにはランクがある。ただ単に片付けられないだけならグレード1、腐臭がしてねずみが這いまわるような家は最上級レベルのグレード5だ。また、誰も好きこのんで家を物だらけにしたのではなく、何らかの重大な出来事をきっかけにうつ病、不安、社会不適応などの心の病があらわれ、それが原因となっていることも多い。したがって、「ごみ屋敷」の問題を解決するためには、まず詳しい事情を把握し、掃除の計画を立て、住民の心のケアを行い、また元の状態に戻ることのないようアフターケアをする必要があるという。

様々な事情を抱えた人々のエピソードに触れると、ごみの中で生活する人々を見る目がきっと変わるだろう。彼らの心理を理解し、思わず手を差し伸べたくなる一冊。