原題 | The Official CIA Manual of Trickery and Deception |
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著者 | H. Keith Melton, Robert Wallace |
分野 | ノンフィクション/軍事/政治/歴史 |
出版社 | William Morrow |
出版日 | 2009/11 |
ISBN | 978-0061725890 |
本文 | 軍事・諜報の国際的権威と元CIAの2人の著者が、冷戦時代に作成されたCIA極秘マニュアルの全貌を明らかにする衝撃の作品。 1953年、CIAはソビエトのマインドコントロールと尋問テクニックに対抗するため、最高機密プログラム「MKウルトラ計画」に着手する。そして、新しく開発した薬(錠剤、粉末、液体)を、相手に気づかれずに混入する技をスパイに身につけさせるため、当時のアメリカで最も有名なマジシャン、ジョン・マルホランドを雇い、その手技と秘密のコミュニケーション術に関するマニュアルを作成した。時を経て、1973年、「MKウルトラ計画」に関するすべての文書は事実上、破棄された。そのときマルホランドのマニュアルも一緒に破棄されたものと長年信じられていたのだが、2007年、本書の著者は、完全な形で残されたマニュアルを政府機関の記録保管所で発見。マルホランドがCIAに伝授しただましのテクニックとコミュニケーション術を、本書で初めて公開する。 マジシャンのテクニックをスパイ活動に利用していたという、まるでフィクションのような事実。カストロ暗殺についても触れられており、歴史的資料としても非常に興味深く、貴重なものといえるだろう。スパイ好きだけでなく、マジックに関心がある人にとっても楽しめる作品だ。 |