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原題 Smoking: 201 Reasons to Quit
著者 Muriel L.Crawford
ページ数 368ページ
分野 健康/禁煙
出版社 Dillon & Parker Publishing LLC
出版日 2009/9/1
ISBN 978-0981959009
本文 禁煙に成功するかしないかは、いかにモチベーションをキープし続けられるか、にかかっているのではないだろうか。たばこ税の引き上げは確かに強い動機づけにはなっただろう。本書には、そのモチベーションをキープするためのネタが満載だ。

本書は、300ページあまりにわたって、ひたすら喫煙の弊害のみを説明している。その圧倒的な物量(201項目)とわりやすさこそが、本書の武器だ。

喫煙が、心臓病、がん、脳卒中の3大死因のリスクを高めることは有名だが、ほかにも、胃食道の逆流が起こりやすい、白内障になりやすい、耳鳴りを悪化させる、骨粗しょう症になりやすい、狼瘡(ろうそう:紅斑などが生じる皮膚の異常)を引き起こす、傷の治癒に時間がかかる、生殖機能が衰える、アルツハイマーの危険性が上がる等々、人間のありとあらゆる臓器、器官に悪影響を与えると断言しても決して過言ではない。

本書が続けざまに放つ「禁煙すべき理由」はそれだけではない。皮膚の荒れなど外見への影響、受動喫煙による周囲への被害拡散、喫煙による家族関係・友人関係の悪化、火の扱いによって怪我や事故を引き起こす可能性にも言及する。そして、経済的負担。問題は、たばこを買うお金のことだけではない。喫煙者は非喫煙者に比べ医療費がかさみ、ハウスクリーニング代もかかり、たばこ臭い自動車の下取り価格は低い……。

「百害あって一利なし」を痛感し、一気にモチベーションをあげるもよし、毎日1項目ずつ読んで、決意を新たにし続けるもよし。禁煙希望者にとって、これほど恐ろしくも役立つ本はないだろう。