原題 | Scent of the Missing: Love and Partnership with a Search and Rescue Dog |
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著者 | Susannah Charleson |
ページ数 | 304ページ |
分野 | ノンフィクション/ペット/自伝 |
出版社 | Houghton Mifflin Harcout |
出版日 | 2010/4/14 |
ISBN | 978-0547152448 |
本文 | ボランティアの救助犬訓練士を目指す著者が、パズルと名づけたゴールデン・レトリバーのメスの子犬とともに一人前に成長するまでの物語と、アシスタントとして現場に同行した著者の目に映った先輩訓練士と捜索救助犬の活動の実態。本書は、この2つの主題が、ほぼ交互に展開される形で進行してゆく。 本書に登場する訓練士の約半数は、著者と同じくごく普通の市民だ。犬好き・アウトドア派を自任しているとはいえ、ほかに仕事を持ちながら、プライベートの時間を削り、距離の遠近、都市・山野・水辺を問わず、警察からの呼び出しがあると火災・洪水・竜巻などの災害や、失踪の現場に直行する。そして、怪我や疲労も顧みず、行方不明者の発見に尽力するのだ。ここまでしても無報酬なうえに、募金でまかないきれない経費は自己負担しなければない……。著者は、なぜこんな過酷な条件や、ボランティアとは思えない厳しい訓練にもめげず、捜索救助犬の訓練士を目指すのか。 背景にある著者の苦しい経験と、パズルとの生活で癒されていく様子が心に沁みる。日本版より大人向けの、アメリカ版「きな子」物語。 |