原題 | Visions, Trips, and Crowded Rooms: Who and What You See Before You Die |
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著者 | David Kessler |
ページ数 | 163ページ |
分野 | スピリチュアル/心理学/終末医療 |
出版社 | Hay House |
出版日 | 2010/5/1 |
ISBN | 978-1401925420 |
本文 | 精神科医である著者は、「死の専門家」として、ホスピスなどの医療現場から事故・事件現場などにわたって死にゆく人々が経験することを調査し、そのかたわらでそれを看取る人々が喪失や悲しみを克服していく過程を支援している。 死を間近にした人々が体験することには、大きく3つの共通点があると著者は主張する。それは、すでに亡くなっている家族との「再会」、死の床からの「旅立ち」の準備、そして「人でひしめき合う部屋」というイメージである。死者たちはそのどれか、またはいずれかの組み合わせを経験し、残された者たちに何かを語って亡くなっていくことが多い。 これは、医療従事者やカウンセラーや宗教関係者など、ターミナル・ケアに深く関わってきた人たちにはよく知られていたことだったが、科学的な根拠に乏しいため、これまで調査の対象とはされてこなかった。 今回、著者は死にゆく人が見る「死者との再会」を中心に、「旅立ち」や「人でひしめき合う部屋」のイメージについて、死を看取った人々から経験談を集めた。これらの体験談からは、死の間際に浮かぶイメージによって死にゆく人がより安心でき、残される者も穏やかな気持ちで死と向き合えるようになることが、切々と伝わってくる。 生命には限りがあるが、人の絆や愛には終わりがないのだという強いメッセージが感じられる書。 |