原題 | Unbearable Lightness: A Story of Loss and Gain |
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著者 | Portia de Rossi |
ページ数 | 320ページ |
分野 | エンタテイメント/芸柏l/自伝 |
出版社 | Atria(アメリカ) |
出版日 | 2010/11/1 |
ISBN | 978-1439177785 |
本文 | 『アリーmyラブ』のネル・ポーター役でスターダムにのし上がったハリウッド女優、ポーシャ・デ・ロッシが、摂食障害と同性愛について赤裸々に語った自伝。 37歳になるポーシャは、出身地のオーストラリアで初めてモデルの仕事に携わった12歳のころから、自分は太っているのではないか、と思い込み、40kgそこそこの体重を維持するためにダイエットと運動を続けることがアイデンティティの一部になってしまった。その結果が、極端なときにはまる1日ヨーグルトしか食べないという、過酷な300キロカロリーダイエットであった。 その原因には、レズビアンという性的嗜好を隠して生きるストレスもあった。プライベートでは女友達とダンスに行くのが何よりの楽しみだったポーシャだが、性的嗜好がハリウッドの関係者に明らかになると仕事を失うのではないか、と思い、ひたすらその気持ちを隠していた。そして、自分を押さえ込むように業界の男性と結婚したが、レズビアンであることが明らかになり離婚。本当の気持ちが誰にも理解されないという思いがさらなる拒食を呼び、誰と食事をしてもカロリーの問題に取りつかれ、食べては吐く日々を続けていた。 拒食の日々からポーシャを救ったのは、意志ではなく体だった。撮影中に倒れてしまったのだ。医師による検査の結果、骨粗しょう症、肝硬変の兆候、エリテマトーデスなどが次々と判明。さすがにこれではダイエットを続けられず、不本意ながらリハビリを始めるほかなかった。支えてくれたのは、家族と同性の恋人たちだった。最初に支えになったのは女優のフランチェスカ・グレゴリーニ。その後、妻となるタレントのエレン・デジェネレシスと出会う。ようやくポーシャが自分を取り戻し、これまでより幸せに生きられるようになったところで、本書の告白は終わる。 ハリウッドの暴露話はなく、誰もがうらやむ成功を手にしながら、精神的に決して満たされなかった若い女性が、その揺れ動く心を吐露した告白の書。幅広い年代の女性の共感を呼び、Amazon.comにも160件を超えるレビューが寄せられている。 |