原題 | Outdoor Skills for Kids |
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著者 | Buck Tilton, Christine Conners |
ページ数 | 128 |
分野 | 児童書/ノンフィクション/アウトドア |
出版社 | Rowman & Littlefield Publishers |
出版日 | 2024/06/04 |
ISBN | 978-1493073863 |
本文 | 本書はアウトドア活動中にもしものことがあった場合、どのように対処すべきかを子どもたちに教えてくれる本です。アウトドア中に道に迷ってしまったとき、悪天候に見舞われたとき、野生生物に出くわしたとき、怪我をしたり体調不良に陥ったりしたとき等の、万が一の場面で役立てられるスキルや情報が、豊富な写真やイラストを用いて状況別に分かりやすく紹介されています。目次には大まかな章だけでなく、項目毎のページ番号も記されているため、知りたい情報だけをさくっと読みたい場合は目次を見るだけで該当ページに飛ぶことができて便利です。 本書の目的は、アウトドア活動を怖いものだと認識させることではありません。著者の2人はアウトドア活動のエキスパートであり、本書に書かれている内容を事前に知っておくことでアウトドア活動をより楽しんでほしいという願いを込めて本書を執筆しました。子ども向けの本ではありますが、本書に書かれているのは大人でも参考になる本格的なサバイバル術です。例えば、火のおこし方やテントの張り方、飲み水や食べ物がなくなってしまったときにどうするかなど、何日も救助を待たなくてはいけない状況に陥ったときでも実践できるスキルが満載です。大人が読んでも参考になる情報が多いため、アウトドアへ出かける前に家族全員で読むのにも適しています。 また、本書にはところどころに興味深い関連情報やクイズ等が散りばめられています。そのため、読者は書かれている情報を記憶に定着させやすいだけでなく、飽きずに最後まで読み進めることが可能です。さらに、本書に掲載されているスキルを用いてサバイバル下で生き延び、救助された子どもたちのエピソードも複数掲載されており、本書の内容が有効であるという裏付けもなされています。 本書が教えてくれるのはサバイバルスキルだけではありません。この本ではサバイバル状況下での心の持ちようについても書かれています。野外で迷子になれば、誰でも不安や恐怖を感じ、パニックに陥ったりネガティブな思考が頭に浮かんだりしてしまいがちです。しかし、ポジティブな気持ちでいた方が助かる確率が高くなります。そのため、どのようにしたら前向きな気持ちを持てるのか、ネガティブな感情をいかにしてポジティブなものにするかをこの本では教えてくれます。子どもがいる家庭には、一家に一冊あると便利な本だと言えるでしょう。 |