原題 | In Defense of Processed Food |
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著者 | Anastasia Marx de Salcedo |
ページ数 | 144 |
分野 | 料理、食品 |
出版社 | Reaktion Books |
出版日 | 2023/10/01 |
ISBN | 978-1789147674 |
本文 | 「加工食品」と聞くと、あまりよいイメージを持っていない人が多いのではないだろうか。家族のために食事を用意するとき、加工食品ばかりを使うことに良心の痛みを感じる人もいるだろうし、すぐに料理が用意できて便利ではあるけれども、糖分や塩分、化学添加物が多量に含まれるとされる加工食品を利用することは、健康を損ねることにつながるのではないかとか、本当は手作りのものを家族に食べさせるべきなのに、といった思いを抱く人もいるだろう。肥満や糖尿病、癌、学校の成績の低下、鬱病、そして自然環境の悪化さえ、家族で食卓を囲めば解決するという総意が形成されつつあるのだ。 しかし、加工食品はそれほど責められるべき存在なのだろうか。本書では、著名なフードライターであるアナスタシア・マークス・デ・サルセドが、科学的、社会的、経済的、医学的観点から、加工食品を活用することの利点を数え上げ、加工食品に対して抱かれている固定観念を破壊していく。サルセドは、加工食品の歴史について概観したあと、最新の技術により加工食品がいかに健康的なものになっているかを明らかにし、加工食品の利用は、いまだに家事や子育てを過分に負担している女性の負担を大幅に軽減してくれると力説する。さらに、加工食品に責任が帰せられることの多い肥満や生活習慣病の増加の真の原因を追究し、医療や運動といった他の要素が見落とされていることを指摘する。本書によって加工食品は悪であるという偏見を取り払われた読者は、罪悪感に悩まされることなく加工食品を利用し、よりゆとりのある生活を手に入れることができるだろう。 |