原題 | Pictures of the Mind: What the New Neuroscience Tells Us About Who We Are |
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著者 | Miriam Boleyn-Fitzgerald |
ページ数 | 208ページ |
分野 | 医学・神経科学 |
出版社 | FT Press |
出版日 | 2010/1/7 |
ISBN | 978-0137155163 |
本文 | かつて、脳は基本的に成人期までに「完成する」と考えられていた。新しい細胞が生まれることもなければ、大きな変化もない。成長過程で身につけた性格は、生涯変わらない。そして、病気や加齢や事故で失われた脳細胞は、再生されることなく、その数は減少の一途をたどる。そう言われてきた。だが、過去20年ほどの間に、これらの定説はすべて覆された。 MRIやPETの技術で、人間の脳を奥まで見ることが可能になると、その驚異的な適応性と回復力、柔軟性が発見された。本書では、それら発見の具体的な内容と、人類にとっての重要性を解説する。巧みな文章と驚くほど美しい写真で、脳が回復し、成長し、困難な状況に適応する様子を鮮やかに再現する。 本書は、環境と遺伝の相互作用に関する新しく有力な意見を紹介するとともに、人間が自分自身の知性と感情にどのように影響を及ぼすのかを説明し、さらに昏睡状態や閉じ込め症候群に関する最新の驚くべき発見をわかりやすく解説する。また、外傷性脳損傷、脳卒中、情動障害、PTSD、薬物中毒、慢性痛、さらにアルツハイマー病の治療法につながる可能性のある興味深い発見についても記載している。 本書を読めば、基本的に動きのない静的な存在であった脳が、生涯を通じて学び、変化し、幸せになる術まで習得してしまう動的な存在となるだろう。 |