原題 | MONEYZEN |
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著者 | Manisha Thakor |
ページ数 | 304 |
分野 | ビジネス、経済、自己啓発 |
出版社 | Harper Business |
出版日 | 2023/08/08 |
ISBN | 978-0063247963 |
本文 | いくら稼いでも、どんなに仕事がうまくいっても、称賛の的になっても、心の中は満たされない。ハムスターの回し車のようにどこまでも走り続け決してゴールにたどり着くことはない。まさしくワーカホリックの状態。金や仕事や成功にまつわる悪しき信仰に毒されているとしたらそれは「満たされない病」にかかっているのかもしれない。 私たちが「満たされない病」に冒されるのは、そもそも私たちをそこに追い込んだ無数のファクター(それは個人的なものも、文化的なものも、社会的なものも、生物的なものさえもある)を、私たち自身がしっかり理解できていないからだ。人生を変革するような変化を引き起こすためには、「満たされない病」を引き起こすファクターを理解する必要がある。 例えばこてこてのワーカホリックになってしまうのは、不健全な仕事のやり方と健全な労働をはっきり区別できていないからだ。子ども時代の経験が、永遠のご機嫌取りや年中働きっぱなしの成果至上主義者を生み出すこともある。もっと稼げ、もっと買え、「もっと、もっと」とささやく外野の声が私たちを支配する仕組みや、その克服方法を理解するには心理学の知識が役に立つ。神経科学者や依存性の専門家は、とどまるところを知らない「いけいけ」行動は、オーバーワークという中毒症を引き起こす原因であると指摘する。 本書は読者が「満たされない」マインドセットを捨て去り、MoneyZenの境地に達せられるようにすることを目的にしている。MoneyZenとは、明快かつ思慮深くお金にまつわる決断を下し、常に豊かな心を保持できるマインドセットのことを言う。 筆者は自らの体験談やそこから学んだ教訓を語りながら真の「豊かさ」、すなわち「財政面と感情面での健全さ」の一体化のための試みを提案している。年齢や職業や分野にかかわらずこの「豊かさ」の概念は金について私たちを禅の境地に導きストレスや否定感のもとになる過酷な期待感から解放してくれる。 |