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原題 EMOTION
著者 Elisa De Wyngaert, Rebecca Arnold, Caroline Evans
ページ数 271
分野 ファッション、社会学、文化人類学
出版社 Lannoo Publishers
出版日 2021/08/30
ISBN 978-9401476041
本文 丈の短いスカート。ジャージー素材を使った動きやすい服。ストラップの付いたショルダーバッグ。女性用ビジネススーツ。仏ファッションデザイナーでシャネルの創業者でもあるココ・シャネルは、現在ではあたり前のファッションスタイルを確立した立役者だ。
若き日の彼女が過ごしたヴィクトリア朝時代、女性は窮屈で動きにくいコルセットを着用するのが常識だった。ココ・シャネルはそうした因習をつぎつぎと打破し、女性用の服やバッグ、宝飾品に数々の革命を起こした。彼女が残した功績は、女性の社会進出も大きく後押しした。

そんな変革者であるココ・シャネルがもし生きていたら、今日のファッション・アパレル業界を見てどう思うだろうか? 全世界を覆いつくすグローバル化やデジタル革命の波は、容赦なくファッション業界にも押し寄せている。高級ブランド品とは一線を画すファストファッションの台頭は著しく、最新のファッション情報はソーシャルメディアを介し、一瞬にして拡散する。衣服の大量生産・大量廃棄は大きな環境問題を引き起こし、途上国の製造工場では過酷な児童労働や劣悪な労働環境などの社会問題・労働問題も顕在化している。
ファッション・アパレル業界はかつてないほどの混沌に包まれているのだ。
本書には著書らのエッセイ、そして世界的ファッションデザイナーに対しておこなわれた18のインタビュー内容がおさめられている。ファッション業界の第一線で活躍する彼らに、今日のファッション・アパレル業界、そしてその将来はどう見えているのだろうか?