原題 | Fighting Against the Odds |
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著者 | Fiaz Rafiq |
ページ数 | 384 |
分野 | スポーツ、伝記 |
出版社 | Rowman & Littlefield |
出版日 | 2022/04/13 |
ISBN | 978-1538154830 |
本文 | 時は1980年代。イギリスの片田舎で友達の家族から見せてもらったビデオテープには、やせ細った中国人の青年が登場した。見かけによらずこの男はめっぽう強い。奇声を発しながら、すばしこい身のこなしと強烈な蹴りで、相手をあっという間にやっつけてしまう。筆者は一目でブルース・リーの虜になってしまう。やがて彼は親に内緒で格闘技のグッズを購入したり、ヌンチャクを通学カバンに忍ばせたり、授業中に格闘技の雑誌を読んでいるのが見つかったりと、格闘技マニアへの道を歩み始める。 一方物書きになることにも憧れのあった筆者は、偶然見つけたライターの通信教育に申し込む。ところが普通の封筒に申込書と代金を同封して郵送してしまったため、送り先には届かなかった。泣く泣く再度小遣いをはたいて料金を払うと、資材が入ったバカでかい段ボールを手に入れた。 学校を卒業するとアメリカにわたり、グレイシー柔術アカデミーに入門。そこでホイス・グレイシーをはじめとする格闘家やブルース・リーの友人と顔見知りになる。幸先が悪かった文筆家としての活動は、イギリスにいったん里帰りした際に格闘技専門誌、Martial Arts Illustrated誌の編集長から依頼を受け連載が決まり、ライターとしてもスタートを切った。時はあたかもレスリング、ボクシング、柔道といった伝統的な格闘技から総合格闘技へと流れが変わりつつあるところだった。 微笑みを絶やさないホイス・グレイシー。やたらと傲慢なジャン=クロード・ヴァン・ダム。ランディ・クートゥア、ダニエル・コーミエ、ブロック・レスナー、ジョルジュ・サンピエール、コナー・マクレガー、マイク・タイソン、モハメッド・アリのような総合格闘家やボクサーたち。はたまたアーノルド・シュワルツェネッガーのようなハリウッドスターたちまでが登場し、その裏話を披露する。もちろんUFCをはじめとする格闘技の世界についても興味深い話が満載で格闘技ファン、垂涎の書に仕上がっている。 |