原題 | The Fourth Great Transformation |
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著者 | Don Simborg |
ページ数 | 325 |
分野 | 生物、サイエンス、人類学 |
出版社 | LID Publishing |
出版日 | 2021/05/20 |
ISBN | 978-1912555727 |
本文 | 我々ホモ・サピエンスはヒト属の中で唯一生き残った種である。なぜ他のヒト属が絶滅していく中で、我々ホモ・サピエンスは生き延びる事ができたのだろうか。また、なぜ他のヒト属は絶滅してしまったのだろうか。特にネアンデルタール人にいたっては、我々ホモ・サピエンスよりも脳は大きく、我々と同じように道具を使い、言葉を操り、文化を持っていたが、何故彼らは絶滅してしまったのか、まだ解明には至っていない。 過去についての理解が乏しければ、未来の予測だって覚束ない。しかし、古遺伝学の発展とコンピュータの発達により、過去についての理解が一歩深まり、未来についての示唆も浮かび上がって来た。それは、人類の「第四次革命」である。 本書は、過去に起こって来た、生命と人類の進化にまつわる3つの大きな革命的出来事を解説する。第一次革命とは、今から38億年前に起こった、生命の誕生である。第二次革命は、多細胞生物の誕生により生物種に多様性が生まれたことである。第三次革命は、ヒトに道具や言語の使用を可能たらしめた、脳の発達である。 そして予測される第四次革命とは、遺伝子工学とAIによってもたらされる、新人類の誕生である。 CRISPRと呼ばれるようなゲノム編集技術に、AIによる処理速度が合わさることによって、遺伝子操作された新人類が誕生し、その新人類は我々ホモ・サピエンスと共存することになるだろう、という将来予測だ。 一見SFのような、荒唐無稽な主張に聞こえるが、それがいかにして可能になるのか、遺伝子工学や AIなどの難解な概念についても初歩から解説し、科学的な根拠を納得できるレベルに落とし込み説明する書籍。医学やITに関する深い前提知識も必要とせずに読むことができ、サイエンス系の読みものとして読者の好奇心を満たす一冊だろう。 |