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原題 SENSITIVE: The Power of a Soft Heart in an Era of Heartlessness
著者 Jenn Granneman
分野 心理学/自己啓発
出版社 Aevitas Creative Management
本文 地球上の人口の5分の1は、その他の人々より敏感に生まれている。高度に敏感な人々(HSP)は、我々の最も人間的な特徴を体現している。彼らは、感情的な感受性(共感、優しさ、見知らぬ人への配慮などの資質)だけでなく、光、温度、騒音、環境のわずかな変化に強く反応する身体的な感受性も強い。HSP脳は、感覚的なものであれ感情的なものであれ、すべての情報を非常に深く処理するため、この2つは切っても切り離せない関係にある。

感受性の高い人々は、それを強みにして、周囲を鼓舞するリーダー、心のこもった世話係、慎重な意思決定者、天性の芸術家となることが多い。しかし、繊細さには欠点もある。敏感な人々は、生きにくさを感じたり、過剰に感情的になってしまうことも珍しくない。さらに、政治の二極化による対立やコロナ禍の影響で、世界はHSPにとってますます生きるのが困難な場所となっている。

本書は、敏感であることは弱点であるという神話を打ち砕き、より深い感受性をもつ心の素晴らしさを訴える。そして、繊細な人々の潜在能力を引き出す方法を示し、学校や仕事、恋愛、人生で成功するためのツールを紹介する。感受性が高いからこそ苦労し、適応し、成功した人々の実例も紹介されている。本書の狙いは、学術的な研究を超えて、一般の人々に感受性の重要性を受け入れてもらい、最終的にはHSPが成功するためのインスピレーションを与えることである。