原題 | UNAPOLOGETICALLY AMBITIOUS |
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著者 | Shellye Archambeau |
ページ数 | 288 |
分野 | 自己啓発 |
出版社 | Grand Central Publishing |
出版日 | 2020/10/06 |
ISBN | 978-1538702895 |
本文 | 50代のアフリカ系アメリカ人の女性と言えばハイテク産業のビジネスリーダーのイメージからはかけ離れている。筆者はいままでに何度も同じ質問を受けてきた。特に女性や有色人種から。「どうやってここまでたどり着いたんですか」きっと読者もそう思うだろう。 若い黒人女性として、妻として、母親として、プライベートでも仕事でも与えられた責務をこなしながら、IBM社の序列を駆け上がりCEOの位にまで上りつめた筆者が様々な困難に直面し、いかにそれらを乗り越えてきたか、ここで語っている。2000年代初頭のシリコンバレーの興亡のさなか、彼女が家族と人生と会社を成功に導くためにあえて侵したリスクや遂行したプランが詳しく、包み隠さず披露され、やってみようという気にさせてくれる。 今の彼女を作り上げたものを一つだけ挙げるとすればやる気だ。今ある地位にたどり着く過程で、ことあるごとに熟考熟慮の末に決断を下したことがそのやる気を支えてきた。そして成功への道のかぎとなるのはまず、自分が何をしたいかはっきりさせること、続いてそこにたどり着くための決断を下すことだ。本書には決断という言葉がよく出てくる。さらにプランという言葉も。世の中にはせっかく知性も才能も創造性も持ちながら何のプランも持たずに物事を始める人のなんと多いことか。 山あり谷ありの人生で筆者が学んだことは上を目指す気持ちだけでは成功はおぼつかないということだ。読者がすぐにでも応用できる現実的なプランやツール、アプローチ、さらに、インポスター症候群を打破したり、計画力に投資したり、ファイナンシャルリテラシーを養ったりといった具体的なステップについても言及している。 プライベートでも仕事でも目標を設定するために自問しよう。自分は何がしたいのか。同じ答えは世の中に二つとない、本書を読み終えればきっと自分だけの答えとそこに向かう力が湧いてくるだろう。 |