原題 | Intrinsic: How we can Re-ignite Our Inner-Drive in a Rewards Obsessed World |
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著者 | Sharath Jeevan |
分野 | 自己啓発/ビジネス自己啓発 |
本文 | この世界は、金銭や地位、権力などの外発的な動機によって回っているように思われる。しかしそのような動機に振り回されて努力することは苦しいだけだし、そのような動機のみによって成功を得たとしても、私たちは本当の意味で幸福になることはない。外発的な「飴と鞭」に動かされるのではなく、自分が本当に向上心や喜びを持って物事に向き合えるような、イントリンシック(内発的)な動機づけによって何かを成し遂げることが重要だ。 イントリンシックな動機づけのために不可欠な、3つの重要な感情がある。自らの力で何かを変えることができるという意識からくる自律性、自分は進歩していくことができるのだという意識からくる優越感、自分の成すことが何かより大きなものとつながっているという意識からくる達成感である。これらの感情をどのように高めていけばいいのかということは、これまで注目されることがほとんどなかった。本書は、これらの感情を高めるプロセス克明に描き出した最初の本だと言えるだろう。 本書では、経営・マネジメントの視点に偏らず、むしろ個人の生き方という観点から、5つのフィールド(仕事、育児、人間関係、スキルアップ、リーダーシップ)において、どのようにイントリンシックな動機づけを行うことができるかを扱っている。本書はまた、単純にこうしなさい、という方法論をまとめた教科書的な自己啓発書でもない。本書で語られるのは、イントリンシックな動機づけを実践し、自己実現を極めた世界中の人々が、実際に何を考え、どのように行動したのかというストーリーだ。上から目線の記述ではなく、ノンフィンション感覚で共感的に読めるように書かれている本書は、まさにイントリンシックな動機で読み進めることができる本だと言えるだろう。 |