原題 | The Hunt for History: On the Trail of the World's Lost Treasures―from the Letters of Lincoln, Churchill, and Einstein to the Secret Recordings Onboard JFK's Air Force One |
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著者 | Nathan Raab, Luke Barr |
分野 | 歴史 |
出版社 | Scribner |
出版日 | 2020/03/10 |
ISBN | 9781501198908 |
本文 | 本書の著者であるネイサン・ラーブの職業は、貴重な歴史的文書のディーラーである。いわば歴史文書のシャーロック・ホームズとも呼ぶべき存在だ。毎日、世界中から彼の元に、さまざまな場所で発見された文書の鑑定、買取、売却の依頼がやってくる。その中には、歴史的政治家の書いた手紙や演説原稿、著名な学者による、その学説のたたき台となった未公開の手紙、人類の記録を達成した人物の記入した書類など、「歴史」そのものを解き明かす鍵になるものも多くあるのだ。 本書では、そんな現代のトレジャー・ハンターであるラーブの仕事と、そこで出会った歴史的に貴重な文書の数々が紹介される。世界中を飛び回って調査し、オークション会場をめぐり、屋根裏部屋で何かを発見した依頼人のところに鑑定へ赴く様子は、まさにプロフェッショナルの仕事そのものであり、わくわくしながら読むことができるだろう。 著者が仕事で出会う史料や、そこで起こる出来事も興味深いものばかりだ。ロゼッタ・ストーンを保管した外交官の手紙、エジソンの最初の電気ケーブルの発見、ケネディ元大統領の遺体がワシントンに持ち帰られたときの大統領専用機の失われた音声データのコピーなどからは、歴史に埋もれていた事実も明らかにされる。 |