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原題 So Here I Am: Women's Speeches That Empower and Inspire
著者 Anna Russell
分野 人文科学/思想、自己啓発、女性の権利
出版社 White Lion Publishing
出版日 2019/2/7
ISBN 978-1781318270
本文 「歴史にはさまざまなテーマがあるが、その一つに『女性は黙っているべきだ』というものがある」
―――米ペンシルベニア大学の教授Kathleen Hall Jamiesonのことば

長い間、長すぎる間、本当に稀な例外を除いて女性の声が社会に公になることはほとんどなかった。本書はそのような中で声を上げ、世界を変えた女性たちの力強い言葉を集めた一冊である。政治、科学、人権、メディアなど幅広い分野で活躍した女性たちが自由愛、反戦、科学的新発見、人種、性、女性の権利について語り、議論し、主張する。

エメリン・パンクハーストの「自由か、死か」に始まり、マリー・キュリーのノーベル賞受賞講演、ミシェル・オバマの政界における親の立場の演説、黒人に対する暴力や人種差別の撤廃を求める運動Black Lives Matterの共同創設者であるアリシア・ガーザが黒人女性に捧げた感動的な抒情詩など、力強く、影響力があり、人の心を動かす堂々とした言葉を集めた本書は、女性の人権や社会的地位はもちろん、政治や歴史に興味のある幅広い読者層を対象にしている。

今、私たちが生きているこの世界。ここまでたどり着くまでに発せられた力強いことばがある。これらのことばを心に留め、新しい世界を開こうとするすべての人たちに贈る珠玉のことばを集めたパワフルな演説集。ブラジル人アーティストCamila Pinheiroが偉大な女性たちへのアンソロジーとして描いた心を揺さぶるイラストレーションに彩られ、世界を動かした女性たちのことばが蘇る。