原題 | Cows and the Earth: A story of kinder dairy farming |
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著者 | Ranchor Prime |
ページ数 | 144ページ |
分野 | 自然科学/酪農/環境 |
出版社 | Fitzrovia Press |
出版日 | 2009/10/28 |
ISBN | 978-0956184603 |
本文 | 牛を食肉処理せず、化石燃料も使用しないという有機酪農業を、現代のイギリスで最初に実践した農場の紹介。そこでは、牛を保護し、労働を与えるというヒンドゥー教の伝統が現代に生きている。このユニークな試みは、ビートルズのメンバーであったジョージ・ハリスンが、1973年、ヒンドゥー教の一派ハレ・クリシュナの信者の一団と牛2頭に、ハートフォードシャーのマナーハウスと20エーカーの農場を寄付したところから始まった。 いまやその試みは21世紀型の有機・脱炭素農業として注目され、ハイテク機器に頼らない昔ながらの施設で、およそ50頭もの雌牛や雄牛が飼育されるまでになった。 著者は、なぜ牛の保護が持続可能な、倫理観に基づく生き方を体現したものと言えるのか、また、そうした生き方がなぜ将来の平和と地球の繁栄に必要なのかを訴える。 特定の宗教に偏った内容ではなく、あくまで伝統的な宗教観に則った、環境と動物保護に配慮した酪農の可能性、また、肉食でも菜食でもない、第三の道を探る内容。写真もあり、イギリスの王族をはじめとした著名人の言葉が豊富に紹介されるなど、手に取りやすく、興味を持続させるための工夫が凝らされている。 |