原題 | Dinomania: Why We Love, Fear and Are Utterly Enchanted by Dinosaurs |
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著者 | Boria Sax |
分野 | 自然科学 |
出版社 | Reaktion Books |
出版日 | 2018/10/15 |
ISBN | 978-1789140040 |
本文 | ジュラシックパーク、Tレックス、バーニーなど、恐竜は多くの人に広く愛されているが、なぜ愛されているのか。それは、私たちの時空や文化の壁をはるかに超えた世界を想像させてくれるからだ。 恐竜たちを想像するとき、人間の友達だったり恐ろしく獰猛な敵だったり、相反する姿を創り出す。これは人間自身の恐竜に対する概念が変化を続けるからだ。現在の人間と違って恐竜は地上で最強の存在であるかのようだが、宇宙の力の前には全く無力である。 本書では、恐竜の骨の発見から現在の恐竜テーマパークの時代までの、人間の恐竜への愛着の歴史を描く。19世紀初頭に恐竜の骨が発見されたころ、時代は産業革命の幕開けと地質学が発達した時期であり、巨大で力強い恐竜が戦艦や工場のイメージと結び付けられたが、それと同時に恐竜の暮らした原始の自然の世界が子供の純真さのイメージと結び付けられた。 著者は、私たちの恐竜のイメージは昔から常にドラゴンであるという。そして、自然環境が脅威にさらされている現代において、恐竜が絶滅した事実が、人間も絶滅する可能性があることを示唆するある種の暗号を提示したともいえる。 本書は様々な絵画や映画、広告などに描かれる恐竜の愛らしい姿、恐ろしい姿を紹介し、尽きることのない私たちの恐竜への愛情を再認識させてくれる。 |