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原題 Resilience: Powerful Practices for Bouncing Back from Disappointment, Difficulty, and Even Disaster
著者 Linda Graham
分野 精神医学/心理学/脳
出版社 New World Library
出版日 2018/9/15
ISBN 978-1608685363
本文 ちょっとしたへま、仕事の失敗、失業、大切な人の死まで、人生には数々の困難や逆境がある。今、逆境にも折れない心、立ち直る力――レジリエンス――が脚光を浴びている。レジリエンスを身につければ、どんな時でも状況を静かに俯瞰し、柔軟に賢い選択をすることで、困難から抜け出すことができる。

脳は大人になっても成長し続けることができる。レジリエンスもまた、いくつになっても学ぶことができる。誰でも、どんな環境で育っても、トラウマを抱えていても、逆境を跳ね返し、人生を変える力を手に入れることができるのだ。

本書では、経験を積んだ心理療法士で、神経科学や脳について、また東洋思想にも造詣が深い著者が、瞑想やビジュアライゼーション、ヨガや呼吸、自然の中の散歩やパートナーとのワークなど130以上のエクササイズを通じて、レジリエンスを高め、より幸せな人生を送れるよう段階的に導いてくれる。

本書で取り上げられるエクササイズは、レジリエンスが無理なく育つように、段階を追って紹介されている。多数用意されているため、困難の強さや状況によって最適なものを選ぶことができる。また、巻末の索引から適切なエクササイズを見つけることも可能だ。最後の章では、脳に良いライフスタイル(エクササイズや眠り方、食べ方など)が紹介されており、総合的にレジリエンスを鍛えることができる。

なお、本書では以下の5つの知性の分野順にエクササイズを行っていく

1.身体の知性:深く呼吸をする・言葉を唱える・足の裏で床や地面を感じる・ペットや人をハグする・パートナーと手を重ねて同時に息をする・筋肉をリラックスさせる、など、息や動き、触感などを利用してストレスや神経システムの反応に対処する方法を学ぶ
2.感情の知性:感情を見つめる・感じた感情を言葉で表現する・感情を意味付けする・アクションを考える・感謝する・良い友人のビジュアライゼーション、などのエクササイズを通して感情の知性を発達させることで、自分と他人の感情の波に対処する方法を学ぶ。
3.自分との関係:既に持っている自分の強みを書き出す・パートナーに話を聞いてもらう・瞑想する、など様々なエクササイズを通し、すでに自分の中に眠っている回復力と知恵を取り戻す。自己批判をやめて内面の声を統合し、より強く回復力のある自己を確立する。
4.他人との関係:瞑想やビジュアライゼーションを一人で行ったりパートナーと行うなど、様々なエクササイズを通して、逆境の時に頼れるが、縛られることのない人との健全な関係を築く。
5.反応の知性:ビジュアライゼーションなどのエクササイズを通し、何が本当に起こっているのかを見極め、それに対して今までどう反応しているのかを知り、さらにすでにある脳の反応パターンを、よりよい結果を導く新しい反応パターンに書き変える。