原題 | A Cash-Free Society: Whether We Like It or Not |
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著者 | Kai A. Olsen |
分野 | 情報科学/経済 |
出版社 | Rowman & Littlefield Publishers |
出版日 | 2018/08/10 |
ISBN | 978-1442227422 |
本文 | 私たちはデジタル化が進んだ世界に暮らしている。AI、ビッグデータ、機械学習などという言葉が日々飛び交っている。そして、キャッシュレスな支払いが主流になる社会はすぐそこまで来ている。望む望まないにかかわらず。 本書では、情報科学の権威的存在である著者が、デジタル支払いに焦点を置いて詳しく説明していく。ときに難解になりがちなコンピューターのさまざまな要素について素人にも分かるように丁寧に説明しながら、デジタル支払いのメリットとデメリット、デジタル支払いへの移行、それを支える基盤技術について述べている。 匿名性の高い現金とは違い、デジタル支払いは犯罪に使われにくいという利点を持つ。個人が支払う際の労力も少なく、インフラストラクチャーの開発費も低価格になってきている。すべてをデジタル支払いに移行させようとする国が出現する日も近いかもしれない。 だが、そういった流れに乗り切れない人もいるだろう。銀行口座を持っていない人はどうするか。小銭を握りしめて店に買い物に行っていた子どもはどうなるのか。すべての支払いがデータに残ることに抵抗がある人はいないのか。 来るべき将来に備え、本書で知識を得ておいても損はないだろう。 |