原題 | Listening to Design: A Guide to the Creative Process |
---|---|
著者 | Andrew Levitt |
分野 | 心理/自己啓発 |
出版社 | Reaktion Books |
出版日 | 2018/3/12 |
ISBN | 978-1780239125 |
本文 | 駅、図書館、オフィスビルなど、あらゆる建築物の設計には、利用者が心地よさを感じ、快適に過ごせるようにしたいというデザイナーの熱意が込められている。この熱意は、言い換えれば、「世の中を癒したい」という想いであり、心理カウンセラーをはじめとするセラピーに携わる人々の想いと共通している。ゆえに、セラピストの拠り所である心理学は、建築学と根底で深くつながっている。どちらも究極のゴールは「癒し」なのだ。 著者は、建築デザイナーでありながら、臨床心理カウンセラーとしても活躍する異色のアーティストだ。この背景には、自身が過去にデザイナーとして行き詰りや葛藤を経験したとき、仏教や人間心理といった精神世界に心ひかれ、心理学を学んだという経緯がある。 その経験を通して、人間の創造性は無意識やエゴと深くかかわっていると気づいた著者は、あらゆるクリエイターは人間の心の仕組みを知っておく必要があると説く。心の仕組みを知っていれば、スランプに陥ってもそれを乗り越え、意欲を絶やさずに活動し、自己を成長させられるからだ。 本書では、心の内側からインスピレーションを得るときの心理状態、顧客の要望と自分の表現とのバランスの取り方、第三者の評価の受けとめ方、自分の表現を他人に理解してもらう方法を心理学的な面から考察し、解決のヒントを提示する。 |