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原題 1001 Ways to Engage Employees: Help People Do Better What They Do Best
著者 Bob Nelson
分野 経営
出版社 Career Press
出版日 2018/5/21(予定)
ISBN 978-1632651372
本文 本書は、従業員エンゲージメントとは何かを知ることで、読者の所属する組織が、新たな才能を引きつけ、維持し、従業員の貢献を最大限に高めることを目的としている。従業員は、組織の最も重要な資産だ。従業員の貢献がなければ、管理職の負担は増大し、最高のパフォーマンスを上げることが難しくなってしまう。しかし、人材コンサルティング会社のTowers Watsonは、「従業員5人のうち実に4人が、組織の成功に結びつく潜在能力を十分に発揮していない」と指摘している。

もし従業員が自分の仕事にきちんと従事するようになれば、与えられた仕事をより頑張り、より生産的になり、能力を最大限に発揮して仕事を完了することに責任を負うようになるだろう。そうなるようにするためには、組織が従業員エンゲージメントを優先的に考えることだ。

本書では、従業員エンゲージメントを高めるための方法を、従業員のキャリアや、社内でのコミュニケーションなど、あらゆる視点から論じていく。例えば、著者の研究によると、従業員の95%が管理職に最も望んでいることは、直接的でオープンで正直なコミュニケーションだという。人々は、自分が割り当てられた仕事を行うために必要な情報だけでなく、同僚が何をしているのか、そして組織全体がどのように行動しているかを知りたいのだ。従業員の会社に対する貢献を維持するためには、組織の使命と目的、製品とサービス、市場で成功するための戦略、そして他社との競合状況について、従業員に情報を伝えることが重要である。