原題 | Whispers from the Wild: Listening to Voices from the Animal Kingdom |
---|---|
著者 | Amelia Kinkade |
分野 | エッセイ/動物 |
出版社 | New World Library |
出版日 | 2016/10/11 |
ISBN | 978-1608683963 |
本文 | これまでの著作では犬、猫、鳥、馬などと対話し、そのメッセージを伝えてきたアニマル・コミュニケーターの著者が、今回は絶滅危惧種を含む野生動物に焦点を当て、トラ、ゾウ、ライオン、ホオジロザメ、ブラックマンバヘビ、ミツバチ、クジラを訪ね、世界中を旅する。 著者によれば、動物との対話は言語を通してではなく、波長を合わせることによって行われる。ちょうどラジオのチューニングを合わせるのと同じように、動物の周波数に共鳴するのだ。 「あなたたち(トラ)は絶滅しかかっている、生き残った数少ないトラたちも檻の中に入れられて」と嘆く著者に、1匹の雌のトラは「檻の中にいるのは私たちではありませんよ。人間が檻の中にいるのです。あなたたちは自分のためにも他の動物のためにも檻を建てるのが大好きね」と答え、ロサンゼルスのいつもの光景――小さな金属の箱に閉じ込められ、高価な要塞へと急ぐ人々――のビジョン見せる。そして、トラの肉体が絶えたとしても、トラの魂は不滅だと諭す。むしろ絶滅しかかっているのは人間の方だと。 著者が野生動物から伝えられた「他の動物の声を聴き取ることのできない唯一の種」である人間たちへのメッセージは、愛と優しさとユーモアに溢れており、動物たちは人間が思うよりずっと賢いのだと、信じざるを得ない。本書を読めば、動物たちを今までと同じ目で見ることはできなくなるだろう。 |