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原題 Espérame en la última página(タイトル仮英訳:Wait for Me on the Last Page)
著者 Sofía Rhei
分野 フィクション
出版社 Plaza & Janés(スペイン)
出版日 2017/4/27
ISBN 978-8401018855
本文 アラフォー女性のシルヴィアは妻帯者のアランと3年以上ずるずるとつきあっている。アランは、今日こそ妻と別れると約束した。それを聞いたシルヴィアは、部屋を片付け、彼の引っ越しを待つが、アランは引っ越してくるどころかもう会うのはやめようとメッセージをよこす。

アランに捨てられたシルヴィアは、幼い頃からの親友ジュリアに、文学作品でセラピーを行うセラピスト、フィンガル・オフレアティのところに行けと説得される。熱意はあるが怪しげなフィンガルはシルヴィアに言う。シルヴィアの本棚にある作品はすべて、男性の愛を得るために本当の自分ではない姿を演じるよう指南しており、彼女の愛についての誤った考え方を物語っていると。

「文学作品は最良の薬にもなる」と言うフィンガルは、その“薬”のひとつとして『フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス』を挙げ、誰にでも人に見せたくない部分があり、それを認めることがシルヴィアの第一歩だと教える。しかし、別れたはずのアランがまたシルヴィアの前に現れ、積み上げた成果は台無しに。

果たしてシルヴィアは堂々めぐりから抜け出せるのか。