原題 | Words at the Threshold: What We Say as We're Nearing Death |
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著者 | Lisa Smartt |
分野 | 言語学/スピリチュアル |
出版社 | New World Library |
出版日 | 2017/3/17 |
ISBN | 978-1608684601 |
本文 | 「円が言っている。環を完成させるときが来たと」 「口から白い蝶が出てきたね。とてもきれいだ」 「水が一番頼もしいものね」 いずれも、死を直前にした人々から発せられた言葉である。 人は死の間際に何を見るのだろうか。死を前にして見守る人々と交わす言葉には、何らかの秘密が隠されているのだろうか。 著者のLisa Smartは、きわめて合理主義で、迷信など信じなかった父親が、死の数日前から「天使と話をした」と言い始めたことに衝撃を受けた。また、死の直前には、「緑の次元」などの詩的で示唆に富んだ、壮大なアートを思わせるような言葉を発した。 言語学者でもある著者は、人がいまわの際に発する言葉の語彙の豊富さに興味を引かれ、研究を開始する。本書は、著者が立ち上げた「Final Words Project」で集められた実際に死の間際に聞かれた言葉をまとめたものである。 プロジェクトに寄せられた実例にはスティーブ・ジョブズなどの著名人も含まれ、幽霊や霊魂などの超自然的なアプローチによらず、言語学者としての立場から、科学的に「死の間際に起こっていること」に迫る。読後、死に対するイメージがほんの少し変わるかもしれない。 |