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原題 The Art of Mindful Singing: Notes on Finding Your Voice
著者 Jeremy Dion
分野 音楽/自己啓発
出版社 Leaping Hare Press
出版日 2017/3/2
ISBN 978-1782404194
本文 ヒンズー教にはナーダ・ブラフマー、「音は世界だ」という言葉がある。声は人間の個性であり、歌は自己表現であると同時に、自らの内面への旅――つまり、一種の瞑想でもある。

音楽と瞑想は一見、突飛な組み合わせにも思えるが、じつはとても理にかなっている。まず、声の出し方を訓練することで、姿勢を改善し、正しい呼吸法を身につけることができる。姿勢と呼吸は瞑想の基本であり、この2つが整えば、体のバランスを正常な状態に戻すことができる。

そして、歌はそれ自体が自己表現である。そのため、人前で歌う練習には、羞恥心を取り除き、コミュニケーション能力を高める効果がある。これは自己啓発セミナーなどでもよく使われる、効果が実証されている訓練だ。

つまり、ミュージックセラピーとは身体、精神の両方を同時に、しかも効果的に鍛えることができる優れた方法なのだ。

心理学の知識(UCバークレーで心理学の学位を取得)と、プロのミュージシャンとしての技術をもつ著者が、ボイストレーニングに東洋的なマインドフルネス(瞑想)の要素を合体させたミュージックセラピーを概説し、具体的なやり方を基本から順を追って紹介する。