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原題 The Politics of Punk: Protest and Revolt from the Streets
著者 David Ensminger
分野 音楽/歴史
出版社 Rowman & Littlefield Publishers
出版日 2016/8/11
ISBN 978-1442254442
本文 パンクロックは長い間、反抗や崩壊、反体制運動の象徴と見られてきた。しかし、果たしてパンクは、ただ危険な歌を歌い、派手な格好をすることだったのだろうか。

本書では、過激な歌詞やスローガン以外の部分に見られるパンクの良心を考察し、パンクに本来備わっている前進的な行動主義と奉仕活動の様子がわかる写真を提示しながら、パンクがもつ社会的、文化的、政治的な側面、さらにその美学を追う。

あまり知られていないが、彼らは慈善事業や地域貢献のために寄付をしたり、同性愛者やホームレス、障がい者たちを支援するプログラムを行ったりしていた。デッド・ケネディーズやデッドボーイズ、MDC、CHANNEL 3などのメンバーのインタビューからは、パンクに関わった人々の生涯を垣間見ることができる。

「危険」で「過激」なイメージのパンクの本当の姿や目指していたものを解説する本書は、当時我が物顔で社会を支配していた政治の問題を取り上げるとともに、異議を唱えるという概念を人々にもたせなかった規範的文化に対するパンクの大きな闘いを描く。