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原題 What Doesn't Kill Us: How Freezing Water, Extreme Altitude and Environmental Conditioning Will Renew Our Lost Evolutionary Strength
著者 Scott Carney
分野 スポーツ社会学/文化人類学
出版社 Rodale Books
出版日 2017/1/3
ISBN 978-1623366902
本文 テクノロジーに依存することで、我々は弱くなっているのだろうか? 人類の進化の最後の600万年の間、我々の祖先は、凍りついた山々から暑く乾燥した砂漠まで、テクノロジーに守られることなく旅していた。我々が失ってしまったどんな能力を彼らは持っていたのだろうか? それを取り戻すことは可能なのだろうか? 外部からの助けによる快適さと耐久力が人間の肉体の能力を弱めているのだとしたら、日々の生活に環境からくるストレスを導入すれば、その活力をいくらか戻すことができるのではないだろうか?

著者はこの問題について研究するため、アイスマンとして知られるオランダ人ヴィム・ホフのトレーニングに参加する。そして、1週間のトレーニングを受けた後、氷点下で積雪があるなか、裸で標高1603メートルのスニェシュカ山に登った。さらに、世界一過酷な障害物レースと言われるスパルタン・レースに挑んだり、ホフ氏の呼吸法を行っているという著名なサーファー、レアード・ハミルトンや、高強度インターバルトレーニングを用いたトレーニング法を提唱しているブライアン・マッケンジーから学んだのち、キリマンジャロにランニングパンツとスニーカーだけという軽装で挑み、28時間という記録的な短時間で登頂した。

本書は、人間の身体を考察するだけではなく、自らが行った呼吸法や筋力トレーニングなどの具体的な訓練方法も紹介しており、ガイドブック的な側面と、体験記としての面白さを併せ持つ。