Q: 「試合の前にいつも何をしますか?」
A: いつも試合前に僕は、おにぎりを2つ食べます。それからグラウンドに出て準備体
操をして、プレイボールという感じです。
Q: 「野球の他にどんなスポーツをしますか?」
A: 今はオフシーズンに少しゴルフをします。ちなみにあまり上手ではないです(笑)。
子供の頃は柔道をやってました。
Q: 「アメリカの野球と日本の野球はどちらが大変ですか?」
A: メジャーリーグの方が、色んな意味でタフだと思います。試合数が日本の野球よりも
多いですし、移動の距離も長いです。
Q: 「どんな食べ物が好きですか?」
A: 特にお寿司とかお魚が好きですが、何でも食べます。でもやっぱり日本食が一番好き
です。
Q: 「小松の博物館(松井秀喜野球の館)と家を見に行きました。館内でどの展示物が一
番好きですか?」
A: 僕の子供の時の写真です。右打者で構えてる写真があります・・・子供の時、実は右
打ちだったので。その時のすごい大きな写真があるんです。それが一番好きです。
Q: 「子供の時、右打ちでした。今、スイッチヒッターになりませんか?」
A: う〜ん、今はもう無理です!でも僕は左ピッチャーが好きなので必要ないです(笑)。
Q: 「子供の頃どのくらい練習しましたか?」
A: 子供の頃、練習はあまり好きではありませんでした。小学生の頃は練習は火曜日、木曜
日、土曜日の週に3回しかなく、日曜日は試合。練習は3時間ぐらいだったと思いますが、
家でボールを打つ機械があったのそれでよく遊んでました。
Q: 「子供の時に、相撲トーナメントで勝ったそうですね。日本の人々は松井先生を「ゴジラ」
と呼びます。本物のゴジラに会って相撲をとったら、どちらが勝てると思いますか?」
A: 僕が勝ちます(笑)。
意表をつく質問が連発し、会場は始終、爆笑に次ぐ爆笑。リラックスした表情で
ユーモアを交ぜながら語る松井選手。そんな姿は米国の学生たちに新鮮に映った。
Q: 「NYヤンキースのチームの中で、誰が一番大切な友達になりましたか。」
A:(悩みながら)え〜、みんなもう最高の友達です(笑)。でも一人挙げろと言われたらジー
ターかな・・・彼とは年も同じで家も同じアパートなので、意外と共通点があります。
Q: 「ニューヨークの人についてどんなステレオタイプを聞いてましたか?今はどう思いますか?」
A: ニューヨークの方は、非常にパワフルという印象を持っていました。その印象は変わりま
せんが、一つ好きじゃないところがあります・・・車の運転が荒いところです、危なくて(笑)。
Q: 「ニューヨークに来てから差別を感じたことはありますか?」
A: あんまり僕はないです。特にニューヨークには色々な国の方がいらっしゃいますし、皆さ
ん非常に親切に接してくれると思います。
Q: 「松井先生のニックネームは「ゴジラ」ですが、日本の映画・テレビの怪物や英雄の名前で、
何か他にいいニックネームになるものはあると思いますか?ウルトラマンはどうですか?」
A: う〜ん・・・ウルトラマンは、ちょっと僕にはかわいいですね(笑)。ゴジラの方が好きです
ね。
Q: 「ニューヨークの生活で好きなところ、嫌いなところは?ホームシックになることはありま
すか?」
A: 好きなところは、やはり色々な国の人がいて、いろんな国のおいしい食事が食べられる
ところで、独身の僕には非常にありがたいです。嫌いなところはないです。ホームシック
にもかかりません。
Q: 「東京で一番好きなレストランはどこですか?」
A: (悩みながら)う〜ん・・・難しい質問ですね。好きなレストランはたくさんあります。
よく行くのは銀座です。
Q: 「松井さんが英語を習うのと、私たちが日本語を習うのとどちらが難しいと思いますか?」
A: う〜ん・・・多分、皆さんの方が難しいと思います。日本語にはひらがな、カタカナ、漢字
と色々あって難しいと思います、英語の方がもしかしてまだいいかもしれない。でも僕の
英語のレベルは1です(笑)。
Q: 「同じビルに住んでいるジーターさんと一緒にヤンキーススタジアムに行ったことはあります
か?」
A: 一緒に行ったことはないですけど、食事はたまに行きます。
Q: 「今年の8月まで1年間、神奈川県の高校生たちに英語を教えていました。松井さんは学生
たちのヒーローです。何かメッセージがいただけますか?そのメッセージを伝えます。」
A: これからの若い人たちには国際的に活躍してほしいです。今、僕は英語で苦労しているの
で、先生の言うことをちゃんと聞いて、勉強してください(笑)。
Q: 「好きな寿司は何ですか?」
A: 全部好きですけど、やっぱりマグロとかイクラです。
Q: 「お誕生日はいつですか?」
A: 1974年の6月12日です。
Q: 「子供の時、野球が好きで野球選手になって大成功しました。今の目標はなんですか?」
A: ワールドチャンピオンです。将来は指導者になりたいです。
Q: 「お相撲の一番難しい技は何ですか?」
A: 僕がやってたのは子供の時なので難しい技はなかったんですけど(笑)・・・「うっちゃり」
かな。「うっちゃり」は、最後の最後で、もう押し出されそうになった時に、相手を外に投げ
出す逆転技です。
Q: 「アメリカでも日本でも、今の子供たちは怒りを抑えることができません。松井先生は態度、
マナーのよさで知られていますが、子供の頃、どうやって気持ちをコントロールしていまし
たか?」
A: やはり野球を通じて身につけたと思っています。野球の中では、感情を抑えてプレーするこ
とがいいプレーにつながるし、仲間との信頼関係、相手のチームに対する尊敬の気持ちな
ども学びました。今の子供たちに伝えたいのは、我慢する気持ちを少しでも持つことです。
そうすれば変わっていくのではないかと思います。
Q: 「今朝、何時に起きましたか?」
A: 9時に起きました。
Q: 「アメリカにいると、家族が懐かしくなりますか?」
A: あんまりならないです。僕は、高校を卒業して18歳の時から親と離れて暮らしてるので、
13年ぐらいずっと一人で暮らしでもう慣れました。家族はたまに野球を見に来ますし、そ
のぐらいがちょうどいいです(笑)。
壇上で質疑応答に臨む特別日本語教師の Godzilla・松井先生。
Q: 「球場で、ファンが松井さんの名前やゴジラや頑張れ!と応援しているのが聞こえますか?」
A: 非常によく聞こえます。いつも僕のパワーになってます。あの、ブーイングも聞こえます。
(笑)
Q: 「今年もたくさんの日本の野球選手が、アメリカの大リーグに挑戦するそうですが、何がアメ
リカの大リーグの魅力ですか?」
A: メジャーリーグは、世界中のトッププレイヤーが集まってきてるので、やはり一番レベルの
高いところプレイしたいという純粋な気持ちだと思います。
Q: 「日本に帰りたくなる時はどんな時ですか?」
A: ニューヨークにいると、あんまりないです。ただ、試合で色んな町に行き、ずっと移動してる
時に、例えばおいしい食事を食べたいとか、友達に会いたいとか、そういう気持ちになる時
はたまにあります。
Q: 「もし今日ヤンキースに5000万ドルもらったら、どうやって使いますか?ヤンキースチーム
のオーナーになりますか?」
A: そうですね・・・それだけではメジャーリーグのチームは持てないですねぇ(笑)。でも将来的
には、例えばマイナーのチームとかは面白いだろうし。ファンデーションとか、寄付したりとか
をしていけたらいいなと思ってます。
Q: 「アメリカのどんなところが好きですか?」
A: 何でも受け入れてくれる心の広さ、深さ・・・それを非常に感じますし、素敵なところだと思い
ます。
Q: 「ピッチャーの中で、誰が一番手ごわいですか?」
A: たくさんいます・・・僕がよく対戦するのはアメリカン・リーグの選手で、カート・シリングと
か。多分、一番打ちにくいのはランディ・ジョンソンだと思います。
Q: 「いつ頃からアメリカで野球をしようと考え始めましたか?」
A: 僕の日本でのキャリアは2002年まででしたが、2000年ぐらいから徐々にそういう動きは
出始めたと思います。
文:明浦綾子(ジャパン・ソサエティー) 写真:Kazuko Minamoto/Ayako Akeura
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